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砂丘に生息する植物

コウボウムギ(カヤツリグサ科) ビロードテンツキ(カヤツリクサ科) オニシバ(イネ科) ハマニンニク(イネ科)
コウボウムギ(カヤツリグサ科) ビロードテンツキ(カヤツリクサ科) オニシバ(イネ科) ハマニンニク(イネ科)
砂の移動・堆砂にもっともすぐれた適応形態が地下茎と匍匐茎であると考えられるが、その典型的な種がコウボウムギである。適度であれは堆砂を受けるほどに旺盛に発達し純群落を形成する。そのため、砂丘の健全度を測るバロメーターとなり、堆砂量が少なくなれば、ほかの砂丘植物が混生するようになる。先端が鉄針のような地下茎を伸ばし、上方とともに四~五メートルも離れたところにも出芽し新たな群落をつくっていくが、風食されると簡単に枯死してしまう。その結果、砂の動きがはげしいところでは、年ごとに群落の移動が認められ、風食されたところには「こうぼうの筆」と呼ばれる残骸を残す。 地下茎をもたないが、実生(みしょう)が容易に生育するためもっとも広く分布し、たいていの植物群落のなかに生育する。風の吹き抜ける「砂丘の谷」には、まばらに純群落をつくる。根は針金状で長く、水分を確保しやすい。葉はビロ-ド状の微毛が密生して、水分の蒸散を防いでいる。 コウボウムギやハマゴウ群落がつくる砂堆の海に面した風衝斜面によく群落が見られる。横にはう地下茎の節々から地上茎をだす。硬く細い葉をもち、吹きつける風と砂に抵抗している。 鳥取砂丘の最東端地域の林縁沿いの風衝堆砂地に見られる。長い地下茎をもつ大型のイネ科植物。名前の由来は葉が白緑色でニンニクの葉に似ていることによる。
ハマニガナ(キク科) ハマヒルガオ(ヒルガオ科) ハマボウフウ(セリ科) コウボウシバ(カヤツリグサ科)
ハマニガナ(キク科) ハマヒルガオ(ヒルガオ科) ハマボウフウ(セリ科) コウボウシバ(カヤツリグサ科)
もっともふつうに見られる。やわらかい地下茎を直線的に伸ばし、葉だけが砂の上に広がる。幾何学的模様を描いて生育するが、ほとんど密生しない。真夏には葉が枯れるが地下茎は生き残り、秋期にふたたび葉を再生し、可憐な黄色の花が春と秋の2期に咲く。 比較的限られた場所に分布し、海岸部の砂堤やスリバチのやや安定した壁面に多く見られる。地下茎を引き斑状に密生する。葉は腎臓形でピンク色のアサガオのような花をつける。 地下深く直根を伸ばし堆砂地に単生する。食用として珍重されるため、採取対象となりやすくきわめて希少。葉は厚く複葉で放射状に広がり、小さな白い花をたくさんつける。大型の実は発芽しやすく近年増えつつあるが、大切にしたい植物である。 砂の移動が、主要な生育の制限要因である砂丘植物のなかにあって、特段に水分を必要とする特異的な植物である。鳥取砂丘東寄りの凹地は、長雨のあとなどに南側凸地から水が流れ込み、池となることがあり、その周辺の水湿地に大群落が見られる。また、砂丘の各所にもまばらに生育しているが、そこは、決まって砂の乾燥が遅れる場所である。葉の形は生育の悪いコウボウムギに似て判別が困難な場合もあるが、葉は緑白色で区別が可能。葉の断面を見ると、葉脈間ごとに大きな空隙があるため緑白色になるのであろう。雄花は細く楚々とし、雌花は根ぎわにつくためコウボウムギのようには目立たない。
ハマゴウ(クマツズラ科) ケカモノハシ(イネ科) ウンラン(ゴマノハグサ科) イソスミレ(スミレ科)
砂丘地内唯一の匍匐性木本植物である。地上をはう匍匐茎は数メートルにも伸び、節ごとに根と葉をつけて広がり大きな群落となる。木本だけに風食にも耐える。実生は少ないが、一度発生すると砂防効果が大きいため、過剰な繁茂は砂丘景観を阻害することにもなる。 地下茎などをもたず点々と、ところによっては集まって生育する。多数のよく発達したひげ根によって砂丘に適応している。砂の移動がやや減衰するところに実生が発生し、分布を広げていく。一度発生すると容易に消減しない上、砂防効果が大きいため、砂丘の固定化をうながしやすい。かつて、ひげ根は箒(ほうき)として利用された。 砂の移動が減衰し、安定化しかけた立地に単生的に見られる。優占種として群落を形成することは稀で、ほかの砂丘植物群落のなかにしばしば混生する。へら形の葉はやや多肉質で無毛、緑白色。地下茎はないが、横にはう根の節から地上部が発達し、短いながら根が地下茎の働きをする。 北海道~鳥取県以北の海岸の砂丘に生える多年草。葉は心形で、厚くて光沢がある。花弁には丸みがある。毎年4月~5月にかけて、空色をおびた淡紫色の長さ5~7mmでほっそりした花を咲かせる。
ハマウツボ(ハマウツボ科) ハイネズ(ヒノキ科) ネコノシタ(ハマグルマ)(キク科) ハマベノギク(キク科)
カワラヨモギの根に寄生し、15センチメートル内外に直立して紫色の花をつける。葉は褐色のうろこ状で完全寄生植物である。海岸部のカワラヨモギ群落のなかでときおり見られるが、なぜか内陸部では見かけない。 砂丘の凹地に形成されたクロマツ林(合せケ谷、追後スリバチ)内や林縁に分布。先が鋭くとがった硬い葉を密生させ、地面をはうように広がる、ヒノキ科の常緑樹。 長い匍匐茎を伸ばし、葉を密生させ砂を確保するため、小さな砂堆をつくる。この匍匐茎が堆砂で保護されないと活性が弱まる。海岸部にのみ広く分布。葉は多肉質で耐塩性があり、ネコの舌のようにざらつく。茎の先に一つだけつく黄色の花(頭花)は、多数の花が集まったもの。 鳥取砂丘では西端の海岸部のみに分布域が限られ、単生的でやや希少。葉はやや多肉質で短毛が密生する。茎は砂の上をはう。秋にノギグのような紫色の花をつける。
出典:鳥取砂丘景観保全調査報告書(H16.3.31、鳥取砂丘景観保全協議会、岩崎氏、清水氏担当箇所)